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「Yahoo!知恵袋」の伝説の投稿を実写映画化!「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています」のネタバレありの感想

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「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています」という一度聞くとなかなか忘れられないキーワードの映画。

以前からずっと気になっていたのですが、時間があるときにアマゾンプライムビデオを見ていたら発見したので観てみました。

観終わったあと、とても心が暖かくなる素敵な映画でした。

実話とは違いますが、実写映画では「なぜ妻が死んだふりをしていたのか?」という理由が明らかになります。

「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。」とは?

「家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。どういうことなのでしょうか?」

2010年7月17日「Yahoo!知恵袋」に投稿された質問はたちまち話題を呼びました。

その時のYahoo!知恵袋がこちらです。

 

7月23日には「ほぼ日P」がこの投稿を元にした楽曲を作成。

初音ミクを使用した動画をニコニコ動画にアップロードしました。

そのニコニコ動画がこちらです。

2011年2月には100万回再生を達成しています。

 

2010年9月8日には、kkajunskyがブログを立ち上げ、その後の顛末をブログ日記に

記しています。そのブログがこちら。

 

2011年7月11日には、ichidaの作画により漫画化され、PHP研究所より出版され、コミックエッセイ化しましています。

一大ブームを創り上げた伝説の投稿が、この度実写映画化!

2018年6月4日公開され、DVDは2018年11月2日に発売されました。

この映画はアマゾンのプライム・ビデオで見ました。

プライム会員なら多くの映画やテレビ番組、アニメ、オリジナル作品が見放題になるのでおすすめです。

詳しくはコチラ

 

映画のあらすじ

予測不能「ぶっとび妻」×超フツー「冷静夫」

サラリーマンのじゅんが、仕事を終えて帰宅すると、妻のちえが口から血を流して倒れていた!

動転するじゅんだが「ククク・・・」と笑うちえのか傍らにはケチャップ。

ちえは死んだふりをしていたのだ。

 

それからというもの、家に帰るとちえは必ず死んだふりをするようになった。

ある時はワニに喰われ、ある時は中で撃たれ、またある時は頭を矢で射抜かれ・・・

次第にエスカレートしていく“死んだふり”。

 

最初は呆れるだけのじゅんだったが、何を聞いても「月がきれいですね」と笑うだけのちえにだんだん不安を覚え始める。

寂しいだけなのか、何かのSOSサインなのか—。

ちえの謎の行動には、“秘密”があった。

(公式HP引用)

 

登場人物

加賀美ちえ

演:榮倉奈々

 

毎日死んだふりをする妻

幼少期に母を亡くし、父親(寿司屋の大将)が男で一つで育ててきた一人っ子。結婚3年目で専業主婦。

なぜ、死んだふりをするのか?!それは、ちえだけが知っている。

ちえのふんわり、不思議な、ぶっとんだキャラが大好きす。

 

加賀美じゅん

演:安田顕

 

毎日、死んだふりをする妻の第一発見者である夫。

前妻が、結婚3年目で家に帰ったら居なくなりバツイチ。

ちえと結婚する際に、「結婚3年が経ったら、お互い今後も一緒に過ごしていくか、別々の道を歩いていくか、確認しよう」と話していた。

なぜ、死んだふりをするのか?!

考えるうちに、何か自分に対するメッセージなのではないか?

不満があるのか?責めているのか?悩みだしてしまう。

 

佐野壮馬

演:大谷亮平

 

じゅんの後輩で、じゅんから「妻が毎日死んだふりをする」ことについて相談をされていた。

「女性は、花でも渡してたらいいんですよ。」と軽く応え、自分は妻とうまく結婚生活を過ごしていると思い込んでいる

イケメンサラリーマン。

 

佐野由美子

演:野々すみ花

 

壮馬の妻で、バリバリのキャリアウーマン。

じゅんからの相談を受けた相馬が、「奥さんが寂しいのではないか?」という考えになり、妻を紹介。

そこで、ちえとすみ花は意気投合し、友達となり、不妊症であることを打ち明けた。ちえからは「何も言えなくてすみません」と返され「うすっぺらいことを言われるより、全然まし」と感心します。

その後、相馬との関係はどうなるのか?!

 

主題歌

チャットモンチー I Laugh You

 

2000年徳島で結成し、2005年メジャーデビュー。

2006年リリースの「シャングリラ」がヒットし、2008年には初の日本武道館公演を開催。

2011年ドラムの高橋久美子が脱退し、2人体制での活動となる。

2017年11月23日に、2018年7月をもって活動を「完結」させることを発表。

2018年6月27日にラストアルバム「誕生」をリリースする。

 

同じ同郷の同年代のグループということで、とても思い入れ深いチャットモンチーです。

今の便利な世の中で、昔ながらの曲作り、演奏にこだわっていたチャットモンチーの曲がここで聞けて、とても嬉しかったです。

 

感想(ネタバレあり)

夫婦コメディなのかなと思い映画を見始めたのですが、いい意味で裏切られました。

 

突然、毎日死んだふりをするちえ。

最初は、第一発見者の夫じゅんも、取り乱していますが、毎日毎日続くにつれ、「今日はそう来ましたか。」と冷静につっこんだり、時には、殉死した侍に「親方さま〜」と乗ってみたり、時には、用意された台本通りに、ロミオとジュリエットを演じてみたり、じゅんさんは、探り探り困惑しているかもしれませんが、見ている第三者としては「かわいい夫婦だな」とクスリ笑ってしまいます。

 

何度も何度も、「どうしてこんなことするの!?」と聞かれますが、ちえはのらりくらり。

だんだん、見ている側も「なんでなんだろう?」と不思議に思ってきます。

 

結婚するときの「結婚3年たったら、お互い今後どうしたいか確認し合おう」という約束。

じゅんさんが、ちえに「俺は今後も一緒にいたいと思ってるよ」と気持ちを伝え、「ちえさんは、どう思ってるの?」と聞いても、「月がきれいですね。」と。

じゅんさんは、また突拍子もないことを言ってと、ため息をつきます。

 

ある日、男手一人で育ててくれたちえの父親が倒れてしまいます。

そんな父親から、じゅんさんは、この不思議な行動の真意を知ることになります。

 

母親が亡くなったとき、ちえはまだ5歳。

ボロボロ泣き、父親も途方に暮れたそう。

途方に暮れていた父親が帰ってくるときになると、子どものちえがいない。

家の中でかくれんぼをしていたと。毎日毎日。

そして、それがおかしくなってきたと。

ちえは、少しでも笑わそうと思って、子どもなりに考えた結果「かくれんぼ」に至ったとのだと。

 

そこで、やっと「死んだふり」の真意が分かりました。

 

じゅんさんを、笑わそうと。楽しませようと思っての行動だったんですね。

なんて、伝わりづらいんだ!!

ちょっと無理やり感も感じました。

だって、じゅんさん嫌がってたじゃんって。それで、嫌がらせだと捉えられたら意味がないんじゃないかと思いましたが・・・

 

そして、実家のちえの部屋で、落書きをした日本文学の教科書を見つけます。

そこには、夏目漱石が英語の「愛しています」を「月がきれいですね」と和訳したことが書かれていました。粋ですね!

 

この「月がきれいですね」は、これまで映画中に度々出てきてました。

それは、ちえにとって「愛しています」という意思表示だったんですね。

 

「月がきれいですね」や「死んだふり」が相手にとってどういう意味なのか、考えようともしなかった。「また訳わかんないこと言ってるな」程度にしか思っていなかったじゅんは、反省します。

 

そして、プロポーズした場所で、改めて今の気持ちを伝えます。

ちえは、ちえの伝え方で、精いっぱいじゅんに気持ちを伝えていたんですね。

 

我が家の夫も、このちえと似ているところがあります。

普段、自分の気持ちを話さず、いつもお茶らけているように見えます。

 

結婚するときに所有車を一台にしました。

その時、車の引き出しに、古びたテディベアがあることに気づきました。

男性が、テディベアを大切に持っていることに、疑問を感じました。

そこで夫に「このくまさんは、どうしたの?」と聞きました。

すると、夫は「神様。」と。

私は、「は?どういうこと?!」と思いました。

 

後で分かったことですが、そのテディベアは、お母さんの形見だったのです。

お母さんの車に、ずっと乗っていたテディベアだったそうです。

それを聞いた時、「お母さんが、家族と車を守ってくれるように」という夫の気持ちに気づきました。

 

人は、自分の求める答えを相手から期待します。

期待した答えと違った答えが返ってくると、イライラしたり、ガックリしたり。

けれど、その言葉、その行動が「相手にとってどういう意味があるのか?」「相手はどう思っているんだろう?」そう考えること自体が、とても大切だと思いました。

 

そうやって、お互いがお互いのことを、「知ろう」「理解しよう」という気持ちが、一番の理解者となり、安心できる居場所になっていくのだと思います。

「ごはんで何が好き?」「唐揚げ。」

「好きな映画はなに?」「ピクサー映画」

一問一答を繰り返していれば、相手への知識は増えるでしょう。

でも、生活していく中で自然と「唐揚げを食べるときが、一番喜んでるな。」とか、「ピクサー映画だけは、DVDコンプリートしてるな。」とか、「困ったとき、焦ったときは、後頭部を触るんだな。」とか。

 

そんな風に、相手を知っていくことの方が、なんだか好きだな。

そう思える映画でした。

 

映画は実話を元に作られたフィクションですが、エッセイは実際にあった「死んだふり」の話が掲載されていますので、気になったら読んでみてください。

この映画はアマゾンのプライム・ビデオで見ました。

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