書評(本)

「そば屋はなぜ領収書を出したがらないのか?」大村大次郎著 の書評と感想

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最近、会計の勉強をしないといけなくなってしまったので、いろいろと本を調べていたのですが、ちゃんとした本の前になんだか面白そうでわかりやすそうな「そば屋はなぜ領収書を出したがらないのか?」というキャッチーなコピーの本を見つけたので、ついつい購入してしまいました。

この本は会計の本というより、話のほとんどはタイトルにあるとおり「領収書」にあてられています。しかし、領収書という身近なものをテーマにしているので、会計について何も知らなくても楽しめる内容になっています。

 

・著者の大村大次郎について

大村大次郎ってさすがに「大」が重なる名前は親はつけないよな〜って思っていたらやっぱりペンネームでした。ウィキペディアで調べると本名と生年月日未詳になっています。

もともと国税局の調査官で10年勤務して退職後に執筆活動を開始したそうなので、やっぱり国税局関係の裏話をするには身元を隠さないといけないのでしょうか?

著書はやっぱり税金関係の話が多く、フジテレビのドラマ「マルサ!!」の監修もしていました。

 

・「そば屋はなぜ領収書を出したがらないのか?」

商売に関わったことがある人ならすぐにわかると思いますが、そば屋に限らず現金商売の人たちは領収書を出したくないのです。簡単に言うと売上を下げて儲かっていないように偽装することで、税金を安くできるので売上の証拠になる領収書は出したくない人が多いという話です。

 

・脱税は見破られる

脱税を考えている人はこの辺りが参考になると思うので読んでおいた方が良いかもしれません(笑 

と、いうのは、この本では税務署の職員がどうやって脱税を見つけるかということについて、またはどうやって追徴課税を払わせるかについて詳しく書かれています。脱税の見抜き方について書かれているので、「この方法なら見つからないでしょ」と思っている人も税務署の職員からしたら簡単に見つけてしまうという話が乗っており、脱税なんてするもんじゃないよという話になっています。

その他に以外と知らないことも多く、勉強になりました。

 

・領収書は必ずしも必要ではない

領収書は必ずしも必要ではないそうです。具体的にはお金を「使った日時」「使った場所」「使った目的」「金額」がメモでもしてあれば大丈夫で、支出の事実さえあれば領収書がなくても経費にできるのだそうです。

しかも、必ずしも領収書ではなくて、レシートでも良いのでわざわざお店で「◯◯で領収書ください」と言わなくてもレシート一枚を取っておくだけで良いのです。ただし、レシートは感熱紙で日にあたっていると文字が見えなくなってしまうので、そういったことを嫌う人はちゃんと領収書をもらうようにしているそうです。

 

・実際にあった脱税の方法

実際にあった脱税の方法がいくつか紹介されていました。簡単なものは「領収書の書き換え」です。たとえば、一着1万円の服を仕入れたときに、0を1つ足して10万円ということにすれば3万円で売れても7万円の赤字になるので、税金を払わなくて良くなります。

また、今年度の決算が悪かったから、損失を来年に持ち越すために日付を変更して来年の領収書にしてしまうなどを実際にする人がいるようです。

どちらも脱税であり、しかも、プロの税務署職員はそれぐらい簡単に見抜いてしまうので、浅はかな知恵でやらないように、と丁寧に忠告してくれてました。

他にも、今ではあまり使われなくなった「テレフォンカード」ですが、これを大量に購入して、損失を増やして実際には金券ショップで売ってしまうという方法です。

などなど実際にみんながどうやって節税(脱税?)しようと頑張っているかという事例がわかり、さらにそのウラを読む職員の動きもわかって面白いです。

 

・感想

これから個人事業を始めようと思っている人は読んでみると面白いかもしれません。すでに百戦錬磨の社長さんは税理士といろいろと知識を共有していると思うので、読んでも「あ〜知ってる知ってる」という話が多いかと思います。

脱税ではなく正規の節税の方法も書かれているので、個人的には今後のために勉強になりました。税理士を入れていないような個人事業主にはおすすめしたい一冊です。さらっと読めるので領収書など経理に興味がある人にもおすすめです。

by カエレバ

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