書評(絵本)

ヨシタケシンスケ『りゆうがあります』は言い訳も楽しければいいかなと思える絵本

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「りんごかもしれない」で有名な絵本作家ヨシタケシンスケさんの「りゆうがあります」を紹介します。

今回のテーマは、いわゆる「言い訳」ですが、子供が一生懸命考えてそれっぽい感じに言うのが可愛い絵本です。

実際にこの絵本のような言い訳をされたら笑って許してあげそう。

絵本『りゆうがあります』

基本情報

  • 文 絵 ヨシタケシンスケ
  • タイトル 『りゆうがあります』
  • PHP研究所

 

『りゆうがあります』のあらすじ

鼻をほじるクセがある「ぼく」。

鼻をほじっているといつもお母さんに叱られるます。

理由があれば叱られないんじゃないかと考えて、ある日お母さんに鼻をほじっていることを叱られると「これは鼻の奥にウキウキビームを出すスイッチがあるから押しているんだよ」と答えました。

お母さんは「もう十分楽しいからこれ以上ウキウキビームを出さなくていいよ」と返答。

少しすると、爪を噛んだり、貧乏ゆすりをしたりするので、また注意されます。

注意されるごとにいろんな理由を考えて答えていくのですが、最後にはぼくがお母さんのクセを指摘するという話です。

ちゃんと最後にはヨシタケシンスケさんらしいオチがついています。

 

ついつい笑っちゃう言い訳

貧乏ゆすりをしている理由は「貧乏ゆすりじゃなくてモグラ語を使ってモグラと話をしている」。

ご飯をこぼしちゃうのは、ちいさい不思議な生きものに餌をあげているなど、ついつい笑っちゃうような言い訳をします。

自分も子供の頃、猫背を注意されましたが、何度も注意されるとさすがにイラッとします。

でも、イラッとしてそのまま言い返すと怒られますが、こうやってちょっとおもしろい理由を考えればよかったのかもしれません。

もし、自分の子供がこんな感じに言い訳を考えてきたら「やるなっ!」と感心しちゃいそう。

ついついしちゃうクセってなかなか治らないですし、あまりにも何度も指摘されるとイライラしますね。

親になって指摘する側になりましたが、自分でも治せないクセがあって困ります。

未だに猫背は治ってないですし。

「りゆうがあります」の最後にも「ぼく」がお母さんのクセを指摘する場面が出てきますが、ほっこりする良いオチがついています。

 

子供に理由を聞いてみると楽しいかも

読み聞かせをしたあとに、子供のクセを指摘して理由を聞いてみると楽しいかも。

子供がすぐに答えられないようだったら、子供に親のクセを指摘してもらってお互いに「楽しい理由」を考えていっしょに「りゆうがあります」ごっこをすると楽しそうですね。

今度読み聞かせしたらやってみようかな。

 

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