書評(絵本)

『月へ』はアポロ11号の月面着陸を学ぶ絵本

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星座が大好きな長男5歳。

夜寝る前に天井に家庭用プラネタリウムで星座を映したり、ギリシャ神話の話を聞いたりしながら寝ています。

最近は寒いのでなかなかしてないですが、以前は天体観測も家でしていました。

しかし、最近はプラネタリウムを映さなくなったりして、ちょっとずつ宇宙への興味が薄れてきています。

せっかくの宇宙への関心をなくさせるのはもったいと思って久しぶりに宇宙の絵本を読んであげることにしました。

その絵本は「月へ」です。

絵本「月へ アポロ11号のはるかなる旅」

基本情報

  • 作 絵 ブライアン・フロッカ
  • 訳  日暮雅通
  • 45ページ
  • 偕成社

 

「月へ」のあらすじ

月へはアポロ11号による人類初の月面着陸を描いた絵本です。

絵本の主人公は、宇宙飛行士の

  • ニール・アームストロング
  • マイケル・コリンズ
  • バズ・オルドリン

の3人です。

物語は三人は宇宙服に身を包みアポロ11号に乗り込むところから始まります。

アポロ11号に乗り込み、管制センターの合図で宇宙船は発射。

カウントダウンのシーンは見開きページで表現されていて、ロケット発射を楽しみに待つ人々と、緊張しながら待つ管制センターや宇宙飛行士の様子が伝わってきます。

宇宙船が宇宙に到達すると、コロンビアとイーグルがドッキング。

そして、月に向かいます。

宇宙船内での過ごし方の紹介も。

そして、世界中の人が中継を見守る中、宇宙船は月面に着陸。

見開きページを使って描かれた絵からは、宇宙の広さや静けさが感じられます。

月を探査して地球に戻るまでの物語です。

 

月面着陸を追体験できる

この絵本の特徴は淡々とした説明のような文章です。

登場人物たちの会話はほとんどなく、そのかわりに状況の描写を絵と文章で丁寧に伝えています。

その書き方のおかげで、主人公たちの物語を見ているというよりは、読んでいる人が月面着陸を追体験しているような感覚になれます。

 

大人も勉強になる

アポロ11号が月面に行ったのは1969年のことです。

ぼくは生まれてなかったので、このときの興奮はわかりません。

子供に読んであげるつもりでしたが、絵本を読んでいるうちに自分も夢中になって読んでいることに気が付きました。

現在子供に絵本を読んでいる世代はNASAのアポロ計画をリアルタイムで体験していない世代です。

親世代にとっても勉強になる一冊です。

本文の内容だと大人にとっては情報が少ないですが、巻頭と巻末に図や詳細な説明のふろくがついていて、そちらの内容は大人が読んでも十分読み応えがあります。

この本の内容が自分たちが生まれるずっと前に行われたということを思いながら読むと、また違った感動が生まれます。

 

おすすめの読み方

この「月へ」を読む日は満月の日が良いです。

満月の日に子供といっしょに月を見て「人間はあそこに行ったことがあるんだよ」と言って「じゃあ、どうやって行ったと思う?」と聞くことで、月に行く方法を想像させます。

月を意識させてから本を読むと「月へ」という絵本の話を単なる物語ではなく、人類の残した偉大な功績として感じることができるのではないでしょうか。

「月へ」で宇宙に関心を持つようになってきたら映画「アポロ13」もおすすめです。

月に行く予定だったアポロ13が宇宙空間で事故にあって戻ってくるまでのドラマですが、トム・ハンクス主演でとても見応えがあります。

マンガの宇宙兄弟もおすすめ。

宇宙飛行士の優秀な弟と、宇宙飛行士になるためにがんばるお兄ちゃんの物語です。

宇宙飛行士になるための選抜試験や訓練、月面でのミッションがとてもリアルで大人も夢中になれる作品です。

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