ふと実話を元にした動物園を買った人の映画があるということを思い出して、「幸せへのキセキ」を手にとってみました。
家族の大切さ、素晴らしさ、父と息子の関係の修復方法など、家族に関するメッセージがいっぱい込められている映画です。
・あらすじ
半年前に奥さんを亡くした主人公が奥さんのことが忘れられなくて、仕事にも打ち込めず、反抗期の息子と7歳の娘の子育てにも悩んでいました。
息子が窃盗で学校を退学にされたことがきっかけで、仕事も辞めて生活環境を変えようと思い、家を買って引っ越ししようと不動産屋に連れられていろんな家をみますが、なかなかこれだと思う家がなく迷っていると、最後に紹介された家が大自然の中にあり、理想の家だと感じて即購入を決断します。
しかし、そこは動物園付きの家で、家の購入者は動物を育てないといけないという条件がついていて、家族は動物園の開園に向けて準備をしていくことになります。
実話を元にした感動のファミリードラマです。
・ネタバレ
主人公のベンジャミンは動物園のスタッフとともに動物園のオープンに向けてがんばりますが、動物の餌や施設の保守、補修などでどんどんお金が亡くなっていきます。会計士の兄には反対されますが、それでもオープンに向けてスタット達と一緒に頑張っていきます。
新しい環境に移っても息子のディランは1人で勉強したり絵を描いてばかりで、父親とはいつもケンカ。
ふとしたことで、ベンジャミンとディランは大げんかしてしまいますが、そのケンカでお互いの本心を話、会話がなく、相手のことを知らなかったということを認識し、以降は家族の絆が産まれていきます。
動物園のオープンのための資金が途中で底をついてしまいますが、奥さんの残してくれたメモから、奥さんが残してくれたお金を見つけてなんとかオープンにこぎつけます。
動物園は周辺の人達に元々愛されていた動物園で、開園直後に大勢のお客さんが来てくれて、家族の絆も取り戻し、ラストは奥さんの死を受け入れられなくて写真すら見れなかったベンジャミンが、奥さんと初めて出会ったカフェに子どもたちを連れて行き、奥さんとの出会いを説明するという感動のラストです。
・ダコタ・ファニングの妹が出演している
「宇宙戦争」「アイ・アム・サム」「アップタウン・ガールズ」「シャーロットのおくりもの」で活躍したダコタ・ファニングという有名な子役がいますが、この幸せへのきせきでは、主人公の息子のディランが恋する女の子役でダコタ・ファニングの妹が出演しています。なかなか演技がうまいですが、知ったときはびっくりしました。結構人気みたいですね。
・実話を元にした映画
この映画は実話を元にしていて、イギリス人の実在のコラムニストが休園状態だった動物園を購入して約1年かけて再開させたようです。
映画の最後では今でも動物園の敷地内の二人の子どもたちが住んでいると伝えていました。
・「20秒の勇気」
劇中で出てくる好きな言葉に「20秒の勇気」というものがあります。これは、主人公のベンジャミンが兄貴から教えてもらった言葉で、大切なのは20秒だけ勇気を振り絞ることだということです。
この言葉を信じて、ベンジャミンが初めて奥さんにカフェで出会った時に20秒頑張って口説いたというエピソードがあります。日本だとナンパになりますが、アメリカだと出会って口説いて結婚したというとなんか素敵なエピソードに聞こえますね。
息子のディランも20秒の勇気を振り絞って女の子に告白しました。
・家族で観たい感動の映画
奥さんの遺産が貸し金庫にあって、その中に入っていた手紙に「冒険の費用に使って」と書いてあって泣きそうになってしまいました。
今まで好きなことばかりしてお金に対して執着がなかった主人公が、奥さんが亡くなってどうしたら良いかわからなくなって、新しい冒険だと言って家族を引き連れて動物園を開園させようとしていたのですが、お金が足りず行き詰まりかけていました。
そんなことまで奥さんはわかっていたような内容の手紙で、奥さんと主人公は本当にお互い分かり合っていた良い夫婦なんだと思い、感動しました。
大切な人の死を受け入れることの難しさ、バランスの崩れた家族の立て直し方、家族の絆の大切さを教えてくれた映画でした。
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