基本的にデスクワークの毎日なので、肩こりがひどいです。お風呂にゆっくり浸かったり、肩を暖めたり、マッサージをしたりしていましたが、何か根本的に解決できる方法はないかと思っていたところ、本書に出会いました。
◆著者、本の概要
著者はフィジカルトレーナーやファットネスモチベーターとしてメンタルとフィジカルの両面のサポートができるトレーナーです。トップアスリートや一般の個人契約者に対してやる気を高めながら肉体改造を行うパーソナルトレーナーとして活躍し、11年ぶりに現役復帰をしたクルム伊達公子の全日本選手権タイトル獲得までの身体蘇生を担当したことでも有名な方です。
◆本の概要
本書は肩こりや猫背に悩む方向けに肩こりや猫背になる原因、本当に良い姿勢とは何か、肩こりや猫背を解消するトレーニング、食事、習慣などについて解説しています。本書は主に「肩こり」「猫背」についてですが、同じコンセプトの下半身の本もあります。
良くある「ここを鍛えればこうなる」という本ではなく、「ここが猫背、肩こりの原因でそれを治すためにはこういったトレーニングが必要で、そのための食事にはこれが良い」などただのトレーニング指導本にとどまらず、原因や解決法、さらにはトレーニングを続けるモチベーションを高める方法についても書かれています。こういった本に書いてあることってやると良いことはわかるのですが、だいたい長続きしないのでモチベーションを高める方法が書かれていたのはありがたかったです。
ちなみにトレーニングを続けるためのアドバイスで参考になったのは「サボりは一休みであり、三日坊主も大丈夫。三日坊主を何度も繰り返せば良い」という言葉で、サボったあとも気楽に続けることが大切だということ。
三日坊主になって落ち込むよりも、それくらいのゆるい気持ちでちょっとずつ気楽にやっていった方が最終的には長続きするそうです。
◆本の産まれた背景
今まで姿勢に関する相談をたくさん受けてきた著者が「万人にとって一番良い姿勢とは何か?」を考えてたどり着いた答えが「万人にとって一番良い姿勢などなく、一番良い姿勢とは人によって違う」ということでした。
テニスプレイヤーにはテニスプレイヤーに最適な姿勢があり、デスクワークをする人にはデスクワークをする人の最適な姿勢があり、その人が一番多くする姿勢を最小限のエネルギーで支えられる姿勢がその人にとって一番良い姿勢であり、それを無理に崩すこと無いということを伝えるために本書はかかれました。
◆本書からの気付き
ぼくは昔から猫背で父親から良く「猫背になっているから常に気をつけないといけない」と言われていました。注意されたときはイラッとしながら姿勢を正すのですが、すぐに疲れて元に戻ってしまいます。本書ではこういった一時的に姿勢を正すことはなんの意味もないと教えてくれました。
猫背になるのは少ない筋肉で骨格を支えているためで、改善するためにはまずは筋肉をつけることが必要だと知りました。
また、肩こりのときによく肩を温めていましたが、肩を温めるのはストレスからくる肩こり以外は一時的に回復するだけで根本的な解決にならず、根本的に解決するためには筋肉量を増やすことが大切だそうです。
いろいろと書かれていて、トレーニングも実行しようと思うのですが、まずはすぐにできそうな「椅子をバランスボールに置き換える」から初めてみようと思い、さっそく注文しました。
バランスボールを椅子として使うことによって姿勢を維持するために上下半身の筋肉を総動員するため、座っているだけで筋トレになるそうです。
ちなみに本書には書かれていませんでしたが、バランスボールにはサイズがあり体格にあったものを購入しないとうまく機能しないそうです。
・身長150〜165cm 55cm
・身長165〜185cm 65cm
・身長185cm〜 75cm
アンチバーストという破れたときに破裂しないタイプが良いそうで、こちらを注文しました。
◆こんな人におすすめ
常にデスクワークをしていて肩こりや猫背で悩んでいる人にはおすすめです。原因から理解できるので、理解が深まります。
また、親や家族や会社の上司に猫背を注意されている人にもおすすめ。 注意されたときだけ猫背を直しても意味がないということがわかります。そして、猫背の原因は骨が曲がっているからではなく、筋肉量が少ないことが原因であり、うちの父親のように「自分はもう骨が曲がっているから治らない」といって自分のことを棚にあげて人を注意する人へのアドバイスにも使えます(笑