我が家ではできるだけモノを増やさないように心がけています。本当に気に入ったものだけで暮らす生活が楽しいのですが、まだまだ修行が足りずモノが増えてしまうことがあります。
そこで、新しい発見があるかと思い「持たない暮らし」という本を買ってみました。
◆著者
著者の下重暁子さんは元NHKのアナウンサーで、フリーになり民法キャスターを経た後に作家に転身しました。ジャンルはエッセイ、評論、ノンフィクション、小説など多岐に渡っています。
◆本の概要
本書は日々の暮らしをなるべくシンプルに生きるための知恵やシンプルに暮らすことの良さを紹介した本です。
著者が現在まで暮らしてきた中で気がついた買い物の知恵や、身の回りの整理の方法などが紹介されています。
◆本書からの気付き
本書の序章で東日本大震災について触れられています。そこで「人間は災害にあって本当に大切なものが何かわかる」と書かれていましたが、自分も東日本大震災で大切なものに気が付かされました。そして、その結果行動したことで、自分の人生は良い方向に向かっていると思います。
極限の状態を意識することで、自分にとって何が本当に大切なのか気がつくことができ、生活に対する考え方がシンプルになりました。
震災直後は東京などの都会でも計画停電や節電をして街の明かりを減らし、原発がなくても大丈夫な社会にしようという意識がありましたが、最近ではすっかりそのことを忘れてしまっていると書かれていましたが、やはり人間は忘れるいきものです。
本書は全体的に著者の私生活や人生や昔の人や外国人の知恵などを紹介していくというスタンスで、その情報で個人的には自分の考えの中に新しく入ってくるものは少なかったのですが、買い物の考え方は参考になりました。
「ちょっといい」は買わない。「本当に良い」と思えるものは買う。
ちょっといいかなって思ったものってやっぱり使わなかったりするので、この考え方は今後の自分の買い物の指針にしようと思います。漠然と頭の中にあったものがきれいな言葉になったようで、納得できました。
服を買うときには自分の定番を決めて、そこからはずさないというのも使えそうなアイデアでした。自分はシャツが好きなので、シャツに合うジャケットなどで揃え、色はグレー、黒、青などが多いです。確かにここからはずれなければ新しく服を買っても大きな間違いはしないので、着ない服を買うこともなさそう。
◆こんな人におすすめ
断捨離などの本をまだ読んだことがない人にはおすすめですが、すでに読んだことがある人にはちょっと物足りないかもしれません。
エッセイのような文体で必要でない情報も多いと感じました。
モノを減らしてすっきり暮らしたいと考えるのであれば、まずは断捨離の本の方が良いかと思います。