自分について説明できますか?
大人なら自分を就職活動やバイトの面接、知らない人に自己紹介することで「自分」を説明します。
でも、子供に「自分」を意識させて「自分」について説明させるのは意外と難しい。
今回紹介するヨシタケシンスケさんの「ぼくのニセモノをつくには」では、自分のニセモノをつくりながら「自分とは何か?」を考えていきます。
絵本『ぼくのニセモノをつくるには』
基本情報
- 文 絵 ヨシタケシンスケ
- タイトル『ぼくのニセモノをつくるには』
- ブロンズ新社
『ぼくのニセモノをつくるには』のあらすじ
ある日「ぼく」は、宿題や手伝い、部屋の掃除などやりたくないことを代わりにやってもらうために「ぼく」のニセモノをつくることにした。
お小遣いを全部使って一番安いお手伝いロボットを買ってロボに自分のニセモノになるように命令する。
そこでロボは「じゃああなたのことを詳しく教えてください」と言うので、自分のことを少しずつロボに教えることになった。
自分の名前や生年月日、住所、家族構成、体の特徴、などを教えるけど、ロボはもっと教えて欲しいとせがむ。
そこで、好きなもの、嫌いなもの、できること、できないこと、小さいときの話などを説明。
説明していくと、だんだんと自分がパパ、ママ、そのまたパパ、ママなどの大勢の人のつながりで存在していることを知る。
さらに自分が他人からどう見られているか、自分の所属している組織などを説明していき、考えているうちに自分のことをより詳しく知るようになる。
最後にはちゃんとヨシタケシンスケさんらしいクスッと笑える落ちがある。
初めての自己分析
就職前には自分のことを知るために「自己分析」をすることもありますが、子供の頃って「自分とは何か?」について考えたことってないですよね。
ぼくは子供の頃、自分について意識したことはなかったです。
この絵本は、自分について意識するためのきっかけになり、自分が自分を知る手がかりになります。
自己分析って意外といろんな項目があるんですね。
この絵本で書かれている項目は、
- 自分の社会的な情報
- 家族構成
- 体のサイズ、特徴
- すきなもの、きらいなもの
- できること、できないこと
- 小さい頃からの自分
- 自分の先祖
- 自分らしさ
などがあります。
さらに自分を「うんち製造マシーン」など、俯瞰的に見て極端に捉えるという遊び心も。
自分について意識するとどうなる?
自分について意識するとどうなるんでしょう?
自分について詳しくなることで、自分が好きなものを再確認できたり、自分が嫌いなものに気がついたり。
自分が今まで気が付かなかった自分を知ることができるようになるかもしれません。
新しい自分の発見することで、将来の夢を持つことができるようになるかもしれませんね。
ぼくのニセモノをつくるには /ブロンズ新社/ヨシタケシンスケ