以前、たまたまネット上でキングダムの1巻〜10巻の電子書籍を無料で読めるキャンペーンで読んでからすっかりハマってしまって、ついに30巻まで読み進めることができました。
正直言ってかなり面白すぎです。続きが気になってしょうがないです。
1.最初は嫌いだったキングダム
本屋に行くと新しい本を常にチェックしているので、「キングダム」という漫画があることはかなり昔から知っていました。しかし、表紙の絵があまり好きではなかったことと「キングダム」という安易なタイトルがあまり好きではなく、まったく興味がなかったです。しかし、読んでみると面白い。
以前から絵が下手だったり、なんとなく敬遠していた漫画が面白かったということが何度かありましたが、キングダムもその1つです。例として、絵が気持ち悪く、途中から読んでもストーリーがまったく頭に入ってこなくて嫌いだった独特の世界観の「ジョジョの奇妙な冒険」も読んでみたら面白かったし、絵が下手で嫌いだった「イニシャルD」もなかなかおもしろかった。ちょっとこわそうだった「寄生獣」も読んでみたら面白くて、最近は「ヒストリア」もお気に入りです。ナニワ金融道とかカイジも絵が下手すぎですが、ストーリーが面白すぎてハマってしまいます。
キングダムは絵はうまいですが、表紙にあった主人公が最初はあまりかっこよく思えず嫌いでした。
2.ハマる王道のストーリー
キングダムのストーリーは秦の始皇帝に使えた李信という将軍と始皇帝の話です。最初から苦難続きですが、1つ1つ苦難を乗り越えていく少年漫画の王道を行くストーリーですが、キャラクターの魅力や話の壮大さ、史実を元にしていることなどワクワクする要素がたくさん詰まっている作品です。完全に史実に基いているわけではない、「中華ファンタジー」という呼び方をしていましすが、リアリティのある内容で引きこまれてしまいます。
元々奴隷の身分だった主人公の信が幼なじみの漂と、漂そっくりの王様(後の始皇帝)の暗殺計画に巻き込まれてしまうところから物語は始まり、そして、信は漂と目指していた天下の大将軍になるという夢を叶えるために戦場で戦います。
3.魅力のあるキャラクター
実際の人物も多数出てくるらしのですが、その一人一人を魅力的なキャラクターとして描いているのもすごいです。戦国時代の漫画なので、敵味方でものすごい数のキャラクターがいるのですが、うまく描きわけているのがすごいです。あれだけキャラクターを、しかもファンタジーじゃないのですべて体格や髪型や服装で描き分けないといけないのですが、ちゃんとわかるように描き分けています。
それにしても出てくるキャラクターが魅力的な人が多いです。熱い将軍たちの活躍には心が踊ります。日本の戦国時代と違い、知らない話が多いのも先がわからなくてワクワクします。そして、魅力のあるキャラクターたちも戦争の中で死んでいくのですが、その死に方もみんなかっこよく死んでいきます。そういう生き様に男の読者がついていくのではないかと思います。暑苦しい漫画なので、女性ファンは少ないかも… ヤンキー漫画とか熱い漫画が好きな人は好きかもしれません。
4.練りこまれた戦略と駆け引き
キングダムの話は大きく分けると「政治の駆け引き」と「戦争の戦略」になると思います。
1つは自分の国の王様でありながらも権力の大部分を国の大臣に握られている若き始皇帝の権力争い。そして、もう1つは信が出陣している戦争での軍隊の駆け引きと戦略です。
個人的には練りこまれたストーリーの深さはワンピースよりも面白いと思っています。
戦いも軍隊を率いた将軍たちの戦略が細かく描かれていて、戦略を練りに練った人の裏をかいて攻めていくような戦術は読めばハマると思います。作者は細かいところまで気を使っていてかなり大変なんだろうなと思いながら読んでいます。
5.絵の緻密さ
絵も細かいです。何万人対何万人の戦いを描いているのですが、細かい人たちもちゃんと描いていて、今までの戦争漫画で一番細かいんじゃないかと思うくらいしっかり書き込んでいます。恐ろしく手間がかかっている作品です。
6.まだまだ続く…
今は31巻までしか出ていませんが、始皇帝もまだまだ権力がなく、話はかなり続きそうです。120巻くらいまで行くんじゃないかと思うくらい、まだまだ話は続きそうです。
あるワンピースが好きな友達が「今、世界で一番死んで欲しくない人はワンピースの作者」と言っていました。ラストを描くまでは生きていてほしいということですが、ぼくはワンピースよりもキングダムはちゃんと最後まで読みたいと思っています。
大変だと思いますが、がんばってください!
集英社
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