以前は「天守閣がない城跡なんか行っても面白くない!」と思っていたのですが、いろいろな城を観ていくとだんだんと「天守閣よりも立地や城の構成の方が大事!」と思うようになり、天守閣がない城でも楽しめるようになってきました。
それを気が付かせてくれたのが「仙台城」です。
ここは天守閣がなくても、その城が出来た背景などを勉強してから行くと十分楽しめる場所でした。
◆仙台城の場所
仙台城は仙台の街の中心地から少し離れた青葉山という山にあり別名「青葉城」とも呼ばれています。
車で行くと少しわかりづらいですが、橋を渡って博物館の横を通り、左に曲がって山道を走り、門の前を通り山を上ったところに駐車場があります。
頂上は有料ですが、ふもとの博物館は無料なので、博物館を見学するついでに行ってみるのも良いかも。ただし、山を自分の足で登らないといけないですが。
ただ、昔はみんな山のふもとに住んでいて、城に来るときには山を上って城に通っていたことを考えると、昔の人の気持がわかって良いかもしれません。
城跡には護国神社があったのでお参りをしてきました。
地図によると、護国神社のある場所が本丸で、博物館のある山の下が三の丸だったようです。二代藩主からは本丸ではなく山の下にできた二の丸が藩政の中心になったようです。やっぱり平和な時代にわざわざ山の上まで行くのは大変だったみたいですね。
護国神社から石垣のある方へ行くと跡地が整備されて大きな広場になっていました。
ガイドブックなどに乗っている伊達政宗像もここにあります。
ここからの眺めは最高で、仙台の街を見下ろすことができます。
ちなみにここは夜景スポットしても有名なようなので、時間があれば夜に来ても良いですね。
こちらは「仙台城見聞館」で無料で中に入ることができます。
中では仙台城の歴史や本丸御殿についての解説がありました。
これが意外とすごくて、外から見ても何もないのですが、スコープを覗くと模型の上に本丸御殿が浮かび上がってきます。
こちらが本丸御殿のミニチュア模型です。かなり豪華な建物だったようです。
外には石垣のモデルが展示してありました。
石垣ってすべてが大きな石ではなく、表面だけ大きな石を使って中は小さな石や土を入れていたんですね。ちなみに、最近の研究でピラミッドも同じような作りではないかという仮説もあるそうです。
見聞館の横の道を少し下がると立派な石垣を見ることができます。
実際に近くに立ってみるとわかるのですが、頑丈そうで勾配もきついため攻めるときは苦労するだろう石垣です。
帰りに護国神社の隣にあったお土産屋に寄ってみました。
ずんだ餅が美味しくておすすめです。
そのあと、車で仙台の街に向かいましたが、そこに至るまでに山を上って谷を渡って、川をわたってという地形を見て、仙台城ってかなりの天然の要害に作られた城だとわかりました。
仙台城が作られたときはすでに平和な世の中に近づいていたときですが、この城を見るとまだまだ伊達政宗は戦乱に備え、自身が天下を取るつもりであったことが予想できます。
ちなみにそのあたりのことは横山光輝のマンガ「伊達政宗」を読むとわかりやすく勉強できます。
城跡ということであまり期待はしていなかったのですが、思いの外楽しめました。
◆まとめ
仙台城跡に行って気がついたことをまとめると
・伊達政宗について勉強していくとより面白い
・夜景もきれいなので夜もおすすめらしい
・ずんだ餅が美味しかった
・駐車場はあるので車で来ても良い
という感じです。
今まで見た城の中で平地に近く街が作りやすく、守りやすい最高の立地にある城だと思います。さすがは伊達政宗が選んだ場所ですね。