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ドラマ「ダンダリン 労働基準監督官」第1話の感想

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今シーズンで唯一録画しているドラマ「ダンダリン 労働基準監督官」を見ました。知らなかったんですけど、これって漫画が原作だったんですね。しかも、原作者はカバチタレで有名な田島隆。

現在、ブラック企業という言葉が流行る世の中なので、こういったテーマのドラマは調度良いんじゃないでしょうか? 面白そうだったのでとりあえず第一話を見てみました。

 

 

・あらすじ

今回のテーマは残業代不払いの問題です。しかも、中小企業の現状をうまく描写していました。

話は、労働基準監督官のダンダリンが青山署から西東京署へ移動してきたことから始まります。そして、たまたま同僚の交通事故のお見舞いに行ったら加害者の西川さんがポロッとサービス残業がきつくてうっかりして事故をしてしまったことを漏らしてしましました。

加害者の西川さんは中小企業なので、労働基準監督署に来られたら自分が密告したと思われたら会社にいられなくなると止めるのですが、結局ダンダリンはリフォーム会社へ査察に入って暴れてしまいます。

無理な捜査で何も得るものがなく帰ってきてしまったダンダリンのところに先ほどの西川さんが会社でパワハラを受けて自殺未遂をしたという電話が入ってきます。ダンダリンはこの話を聞いて、リフォーム会社の社長を労働基準法違反で逮捕するように動きますが、事なかれ主義の同僚や所長や課長はなかなか動いてくれません。

それでも、なんとか強引に逮捕する方向へ持って行くと意外とみんなが協力してくれて無事逮捕出来たというような話でした。

 

・中小企業でよくある問題

大企業に勤めている人はサービス残業をすると社内から注意を受けるという話を聞きましたが、中小企業ではそんなことはまったくなく、サービス残業を推奨するくらいです。ぼくも以前は中小企業に勤めていましたからわかりますが、中小企業なんてサービス残業が当たり前です。一応朝8時半から夕方5時半までの業務となっていますが、毎日8時までは必ず会社にいなければいけないというシステムになっていました。一応タイムカードは押していましたが、結局あの残業分の時間はどこへいってしまったんでしょう?

「サービス残業なら社員が労働基準監督署へ訴えればいいんじゃないの?」っていう人もいると思いますが、中小企業の社員はなかなかそうはいきません。訴えたのがわかれば小さな会社だと居づらくなりますし、地方の会社ならうわさが広がれば同じ業界だと雇ってくれる人もいなくなります。そういった「暗黙の了解」のような空気が流れているんです。

さらに、仕事が欲しいのに労働基準監督署へ訴えたことによって会社が潰れてしまっては、目先の利益は確保できても仕事がなくなってしまいます。まあ、たくましい人はここから自分で会社を立ち上げて、顧客の引き継ぎをすると思いますが。

 

・営業はサービス残業の温床

今回の話に出てきた人はリフォーム会社の営業でした。営業はサービス残業の温床だと思います。「成績が上がらなければそれは社員のせいであり、がんばりが足りないならサービス残業してても返せ」というような考えを社長から押し付けられれば正論すぎて反論出来ない社員が多いからです。本当は社員だけのせいではなく、いろんあ要素があると思うのですが、会社という組織の中で上下の関係に置かれると反論できなくなる人がほとんどだと思います。

今回のケースも営業の人がメインの話でした。過剰なノルマを与えられてそれを達成するためにサービズ残業をしてがんばる。ノルマって管理する側からしたら便利なシステムです。とりあえず、10人いたら同じノルマを与え一人でも達成できれば、「その人が達成出来たんだから他のみんなも達成できるはずだ」という理論でノルマを与えることが出来ますし、みんな達成したらノルマをあげれば良いだけですから。そして、ノルマを達成できなかったら精神論で攻める。それだけで社員は進んでサービス残業をするようになります。効率が良いかどうかは知りませんが。

 

・今後が楽しみなドラマ

とりあえず今回はテーマとしてなかなか興味深かった内容でした。ちょっと気になるのが過剰な漫画っぽい演出です。逮捕のために泥の中を全員で歩伏前進するシーンは現実味がなさすぎてひいてしまいました。現実的なテーマなんだからあんまり非現実的なシーンは入れないでほしい。できればもう少し詳しく法律の内容の解説なども入ると面白いと思うのですが、ちょっと内容的に薄い気がします。

とりあえず、今後に期待のドラマです。

by カエレバ

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